あきとノート

ただのしがない一般人決闘者、一般人ガンダマーによる自己満足ブログです。

【コラム】パーミッション・コントロール【暗黒界コントロール】〜紙束ver.1〜

遊戯王のデッキを考えるのは非常に楽しいですよね。カードゲームにおいて、実際にゲームをプレイすることと同じくらい、デッキを考えるのは楽しいものです。

もちろん僕も、今の環境でこんなデッキワンチャンスないかな?なんてしょっちゅう考えています(笑)
さて、僕はこのブログで開設当初から言っていることがあります。

それはトーナメントにおいて、環境にワンチャンスすらないデッキはただの紙束でしかないということ。しかし、わかっていてもデッキを構築する妄想は尽きません。クソデッキみたいな構築を何回も考えては崩し、考えては崩し…。
新カードが出たり、環境のメタゲームを考えたりしていく上でこんなカードどうだろう、こんなデッキどうだろう…。様々な思いを馳せてデッキを組みます。

そこで今回、このブログの新たな趣向として環境にワンチャンスあるかもしれない…いや、もしかするととんでもないガチデッキになるかもしれないデッキを産み出す機会になるような場を作りたいと考え、この「紙束シリーズ」を発足しました。

これはMTGのとある有名サイトの記事が定期的にやっているのを見たのがきっかけで、実際なんてことない安く組めるクソデッキが思考の末とんでもない新たなガチデッキになったという記事を読み感銘を受けたというのがあります。
定期的に様々な思考を凝らし、環境に新たな産声を上げるデッキを作りたい。
その思いからこの「紙束シリーズ」を発足させました。


さて、前置きが長くなりましたが今回ご紹介する紙束はこちら!!
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パーミッション・コントロール」です。
「カウンター・パーミッション」、「ドローゴー」等様々な呼び方がされるこのアーキタイプですが、今回はカウンター罠で相手の動きを止めて強力なフィニッシャーモンスターやバーンで勝つデッキを作りたいなと思い、構築に着手しました。

きっかけはこれもまたMTGなのですが、MTGには大体どの環境、どのフォーマットにもコントロールデッキが存在します。相手のクリーチャーをいなし、破壊してこちらは強力なエースカードを召喚し勝つ。この構築理論を遊戯王の今の環境でも活かせないかと思ったのが始まりです。
ツインツイスターは確かにしんどいし、前回の記事でツイツイの影響により罠ビートはさらなる苦境に立たされていると書きました。しかし、僕はふと思ったのです。
僕は「PSYフレーム」というテーマデッキを所持しているのですが、これがなかなかの勝率でフリーではカウンターデッキがトーナメントよりも強めに働くとはいえ、無視出来ない強さを発揮していたのです。

ーーー「パーミッション、やれるよ!!!」僕はそう確信しました。

パーミッションデッキにおいて、まず最初に必要なのが環境への認識です。
どのデッキが環境にどれぐらいいるのか…。そしてどのカウンター罠がどのタイミング、どのカードに刺さるのか。

今の環境を確認してみましょう。
「青眼」、「メタルフォーゼ」、「DD」、「マジェスペクター」、「SR幻影彼岸」、「シンクロダーク」……。
とりあえずここらを意識してメインサイドの罠を選択したいところ。

しかし、カウンターで動きを封じ込めるだけでは遊戯王は勝つことができません。勝ち筋を用意する必要があるのですが、この勝ち筋によって「パーミッション・コントロール」は様々なアーキタイプに進化を遂げます。

1つ目は強力な下級モンスターを内包しビートダウンを行う「メタビート」。
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2つ目は「封印されし エクゾディア」や「終焉のカウントダウン」のような「特殊勝利」。このデッキの場合はバトルフェイズをやり過ごせるカードを多めに入れます。パーミッションというよりはロック寄りですね。というかパーミッションじゃないですね(殴
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3つ目は多種多様なバーンカードを用いて罠でロックを形成しながらダメージを与える「ロック・バーン」。
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より攻撃的な「チェーン・バーン」もありますが、「チェーン・バーン」はパーミッションとは少し趣向が違うので割愛。

4つ目はカウンター罠と相性の良い天使族モンスターを採用しアドバンテージを稼ぐ「エンジェル・パーミッション」。
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そして、最後に「メタモルポット」等を使いライブラリアウトを狙う「デッキ破壊」。
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全て魅力的であり、このどれかのうち、どれを使ってCS入賞を果たしても注目の的になるのは間違いなしである。

本当はパーミッションを組みたかったのに頭にこの5種類のアーキタイプが浮かび上がった時まず「終焉のカウントダウン」が暴れられるんじゃないかと感じました。しかし、カウントダウンは厳密にはパーミッションじゃないため、これは次のコラムで採用するとしてとりあえず見送りました(笑)。

今回組みたいのはパーミッションコントロール。相手を手のひらの上で転がし、こちらはフィニッシャーで華麗に決める…。
カウンター罠デッキのフィニッシャー…、そう、皆さんご存知。
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「冥王竜ヴァンダルギオン」!!!

しかし、パーミッションデッキを少しでも使ったことがある人ならわかるこのカードで勝つことの難しさ。非常に癖が強く、「青眼」が蔓延ってる今日、28打点は結構軽く突破されてしまう。
「PSYフレーム」を使ってるからこそわかる、フィールド魔法とサイフレームだけで出る「サイフレームロード・Ω」を軸にサイフレームでパーミッションした方がいいんじゃないかという現実。
しかもΩとヴァンダルギオンは打点が同じであるw
Ωは場持ちもいいし…(´・ω・`)。

しかし、サイフレームにはサイフレームの弱みがあるし単純に罠1枚で相手の動きを止めつつ2800のアタッカーが出るのは間違いなく強い。そう思い、とりあえずデッキを形にしてみた。

途中経過…。
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とりあえずオーソドックスなドロソ、強いカウンター罠。コストを踏み倒せる効果を持ち、破壊されればサーチャーになるアリアドネとそれに相性のよいラスターPを採用。

あれ???ヴァンダルギオンいなくね????ん〜????(°~°)??

そう、僕は悩んでいた。フィニッシャーの存在とヴァンダルギオンを採用する意味を。今のところモンスターは全てペンデュラムモンスター。しかもスケールは3と5で4のみがペンデュラム召喚可能である。故にレベル4のペンデュラムモンスターで相性の良いのをチョイスするのは単純に相性がいいように思われた。

だが、このデッキはペンデュラム召喚を軸に動くデッキではない。ペンデュラムを取り入れるにしてもクリフォートの方が同じパーミッションとして何倍も安定するだろう。だが、クリフォートは個人的に何が強いのかさっぱりわからないほどトーナメントで当たった時勝ち続けているため選択肢にはなり得ない。

そしてヴァンダルギオンを本当に採用する価値があるのかについても自分の中で揺らいでいた。ーーーもっと攻めの遊戯王をしたい…。パーミッションデッキを作ろうと思い立った人間とは思えない発言だが、これにはしっかりとした理由が存在する。

例えば、相手の行動をカウンターしヴァンダルギオンを召喚する。
確かにそれでもいいのだが、基本受け思考のデッキは相手が動きを止めた時に詰めるカード、そして相手が動くのを強制するカードが必要なのだ。そして動いたところをカウンターしヴァンダルギオンを出し、さらなる圧力をかける。
美しい流れだと思いませんか?

そう、それはまるでサイフレームにおけるライオウのような存在。
ライオウ自体とはサイフレームにはアンチシナジーですらあるが、相手を動かざるをえない状態にする言わば攻めの囮。
そのようなカードを僕は必要としていた。

そして、そのカードがもしフィニッシャー級に強かったら…?フィニッシャーを除去しようと動いた相手をカウンターしさらにヴァンダルギオンまで立つ。
美しすぎる(ニッコリ)✨

そしてさらに途中経過…。
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妖仙獣を追加し秘技の取得、左鎌神柱というペンデュラムモンスターの追加を行い妖仙獣のビートダウン色を強めてみた(あくまでも途中経過のため枚数は結構ガバガバです)。
うーん、何か違う…。
いや、強いだろうけどそれ純妖仙獣でいい(結論)。

そしてここで気づいたのがヴァンダルギオンと命削りのシナジーの悪さ。
実は罠ビートは今期環境何度もチャレンジしたのだが、「命削りの宝札」のデメリット効果…主にエンドフェイズに手札を全て捨てるという効果が構築の幅をかなり狭めていた。
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このデメリット効果により、手札誘発系はもちろん「サタンクロース」や「溶岩魔獣ラヴァゴーレム」とも相性が悪くどうも噛み合わない。
これさえなければ、ラヴァゴをメインから一番強く使えるデッキになり得るかもしれないのにだ。

そして振り出しへ。
しかしフィニッシャーを欲している今、ヴァンダルギオンを切る選択肢は僕にはなかった。最悪ヴァンダルギオンを捨てることになってもヴァンダルギオンのモンスターカウンター効果でヴァンダルギオンをssできるという妥協点でとりあえず手をうち、また新たなフィニッシャーを探す。

何かいいカードはないのか…。命削りと相性のよいフィニッシャー級の力を持つカード…。
そして僕はあることに気づいた。

ーーー「命削りの捨てる効果をうまく利用できないか」。

これもまさに、MTGでマッドネスに興味を持ったからこそ生まれた思考でありそれに気づいた瞬間僕は頭の中でソートをかける。

遊戯王でマッドネス効果を持ったモンスター…そう。
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「暗黒界」である。
(※実はこの時、命削りの効果を少し勘違いしていますがそれについても後述していますので気にせずお読みください。)

何故こんな優秀なカードを今まで忘れていたのか。蘇生しやすく、マッドネス効果も強力。高校生の頃「暗黒界」を環境で握っていたのに視野が狭くなるのは恐ろしい。
「暗黒界」を見つけてからは簡単だった。
「暗黒界」の潤滑油である「暗黒界の門」。
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そしてさらなるフィニッシャー級モンスター、「sinサイバーエンドドラゴン」。
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これに下級暗黒界を足して完成!!!
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さらば!!ヴァンダルギオン!!!(笑)
すまねぇ、やはり事故率と「命削りの宝札」とのシナジーの悪さ。そして「暗黒界」投入ですでにフィニッシャーを2種類確保できたことからヴァンダルギオンは不採用が確定しました(´;ω;`)。

でも、ヴァンダルギオンがなければ僕はパーミッションデッキを組もうと思っていなかった。ありがとうヴァンダルギオン(*´︶`*)。

暗黒界とサイバーエンドの存在により「闇の誘惑」が入り、「強欲で謙虚な壺」と入れ替える形で潤滑油として採用。

さらにサイドから「ツインツイスター」や「コズミック・サイクロン」が増えるのを危惧し「純暗黒界」にスイッチできるようにサイドを構築。「暗黒界の門」を守るために「sinスターダスト・ドラゴン」と「スターダスト・ドラゴン」を採用しようか考えるものの枠がカツカツなため断念。「青眼」さえいなければメインから「sin
サイバー・エンド・ドラゴン」と入れ替わる形で採用しても良かったんだけどね(;・ω・)。
sinスタダはグラファと共に「トレード・イン」に対応してる上に門を守れるのはやっぱり大きいので出来ることならsinスタダにしたいんですけどねー。
打点がねー(´・ω・`)。

枚数はまだまだ煮詰めなければならないがとりあえず雛形が完成…したと思っていた。


ーーーそう僕は勘違いをしていたのだ。

もう恐らく一部のプレイヤーは気づいていると思うが「命削りの宝札」のテキストを今一度よく見て欲しい。
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実は「命削りの宝札」のデメリット効果は「墓地へ捨てる」ではなく「墓地へ送る」というもの。つまり、この効果で手札を捨てた時に「暗黒界」カードのマッドネス効果を起動することは出来ないのである。

思わず叫びたくなったが、冷静になって考えてみればそうでなければ「魔轟神」にも平気で入ってるはずだし多くの遊戯王プレイヤーがそれに気付かないわけがないのである。

考えるのをやめたくなったが、それでも僕は「暗黒界コントロール」を諦めなかった。デッキを闇で染めることにより「闇の誘惑」が採用できること。
グラファとsinサイエンという強力なフィニッシャーを用意できること。
「暗黒界の取引」等を入れていることによりパーミッションの事故率がさらに軽減されデッキの回転率があがっていること。
たとえ「命削りの宝札」でマッドネス効果が起動できなくても墓地は肥えるため、「暗黒界の門」の発動条件を満たしやすくなっているということ。
「暗黒界」でコントロールを組む理由はこれで充分である。

そしてレシピに改良を加える。
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とりあえずこのデッキを手に、フリーと非公認で感触を確かめようと思います。
戦績と改良点は必ずまた記事にしますので楽しみにお待ちください( *´꒳`* )

長い記事になりましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました。ご意見、ご感想等ありましたらコメントやTwitterのリプライで遠慮なくどうぞ!!